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木育て自慢第15回記念大会 御礼
募集から長らく時間が経ってしまいましたが、今回も熱い熱い作品のご応募をありがとうございました。
時勢柄もあってか、なかなか所在を公開することが憚られる世の中にありながら大変有難いことと感謝申し上げます。作品にも工夫が見られ、また、こんな風に変化していくのだなぁ~と再認識することを得られることは、作り手として貴重な情報源でもございます。ご応募いただき重ねて御礼を申し上げます。
公開できなかったこの間、木育て自慢だけでなくブログ更新したいことも山ほどありましたが叶わぬ日々。
あれもこれも、、、と時ばかりが過ぎ、応募くださった方には、誠にお待たせをして申し訳なく思っております。
そこで、今回ご応募くださった皆様には、漏れなく入賞!ということではありませんが、「訳アリ素材モニター」を引き受けていただくお願いをしてまいります。
告知のページにも記しました通り、入賞の方への副賞として「紅木の木札」と「訳ありモニター権」を準備を致しました。
右から2番目の「スネークウッド」は、訳あり一目で分かりますが(涙)
一番左のハワイアンコアと一番右のペルナンブコは白太まじり(OMG)
本黄楊の極上杢は、側面に大きな入り節が出ております。
これまでの経験上、ほぼほぼ使用しても問題なかろうかと思いますが、商品としてお出しするには不良が過ぎております。
かといって、使わないのももったいない!と、私、芳雲が新しい素材を試す時には、決まって訳アリ素材!
もちろん無傷の木札は皆様の所へ巣立っていくからでございます。
とはいえ!4木しかないぞーーー?
応募は4作品?ご心配なく。
お客様にはお出ししにくいけれど・・・
成長を見てみたいお木様の種は、それはそれは山ほどございまして!
とてもとても、私1人では太刀打ちできない程ございますので、木育てをこよなく愛して下さっている皆様に、お試しいただきたいと思った次第でございます。
皆様に、お試しいたく素材につきましては、作品の講評(芳雲のコメント)欄にお願いしたい素材を記してまいります。改めてご連絡いたしますので、どんなお木様(おこさま:木札)に仕立てるのか、ご思案のほど何卒よろしくお願いいたします。
第15回記念大会の副賞について
訳ありモニターは参加の皆様にお願いすることになりましたが、
コンテストの審査結果として大賞の方には「紅木木札:二丁纏」、入賞の方には「紅木木札:一丁若衆」をそれぞれ謹呈いたします。
入賞が何名かは、下の作品に加えます審査結果と講評にてご覧いただければと存じます。
それでは、作品の紹介と結果発表に移りたいと思います。
海賊親分さん の 作品「表裏一体」
〔さくら木札 お木様の誕生日:令和2年3月27日〕
知り合いの和太鼓奏者にプレゼントとして贈った際に一緒に作った木札
日常生活で常に身に付けています
表面は常に綺麗ですが裏面は結構色が変わりました。
普段は世間体を気にして着飾ってるけど
実は人には言えない苦労や悩みがある自分自身のようです。
審査結果と講評
約5年、びっしりと使っていただいた感じが良く出ていると思います。
色の変化に比べますと、角の丸まりは比較的おとなしく感じられ、大事に大事に育てて下さっている様子が思い浮かびます。
ただもう少し、木の質感などが分かるよう明るくピントの合った画像であれば入賞に値する内容だったかと存じます。
惜しくも次点となりますが、これからもお木様の成長をお楽しみいただければと思います。
お願いしたい、訳あり素材
海賊親分さんには、ちょいと冒険素材ではございますが、「スネークウッド」の訳ありをお願いしたいと思います。
パット見は、なかなかの良柄なのですが、ざっくりとクラックが入っています。
これまでの経験上、ある程度はお使いになられても問題ないと思っておりますが、果たしてどこまでいけるのか。
冒険的なチャレンジでございますが、何卒、ご協力をお願いしたいしだいでございます。
おるとさん の 作品「職人の背中」
〔ピンクアイボリー木札 お木様の誕生日:2009年8月〕
2020年1月。
未知の感染症が上陸し生活は一変。
マスク消毒、県外移動時は届出必須と
感染に厳しい職に就いたことを恨みつつ5年が経過。
身につけていたお木様たちも感染防止のため自宅で休養中の前回は、
仕事中にはあまり触れない手帳のお供札を出品しておりました。
が…まさかの。
この5年ずっと一緒にいたお木様に気がつきビックリ!?
数回しかお邪魔したことのない店舗で購入したこのお木様。
芳雲アイディアの裏面は、視力表デザイン。
その後、どうしてもリアルが欲しく作製してもらったお木様もいるのですが、
(今回、1札のみという制限でお披露目できず残念!)
研修や会議など事あるたびに、隣の方や講師の先生方から声をかけられるのは
こちらのお木様ばかり。
さすがの技術とアイディアに脱帽。
何度、フダヤさんを説明しご紹介したことでしょう。
そこにいるのが当たり前。
あまり触れず見守っている寡黙なお木様なので若いままですが、
コロナ禍ずっと一緒にいた心強いお供を出品します。
審査結果と講評
お次は15年戦士!ではなく、ランドルト先生!
おるとさんのお陰で「ランドルト環」という言葉を知りました。
今回は1木に絞ってのお願いということで、ご自身の中での選考に悩まれたのですね。
かなりヘビーにお使いいただいているようで、角の丸まりが完璧です。その割に文字部分の凹凸のシャープさが、これほど残っていることに驚きです。
ということで!
第15回記念大会の大賞に決定いたします!
画像と情景の思い浮かぶコメントがマッチした最高の作品です!副賞として「紅木:二丁纏」を謹呈いたします!
お願いしたい、訳あり素材
おるとさんには、ぜひこの難物をお引き受け頂きたく、
本黄楊の超極上杢。
側面に長い入り節がありますが、杢の出方は極上かと思います。
彫刻内容や付属紐は改めてご連絡いたします。
この度は、受賞おめでとうございました!
☆すずめ☆さん の 作品「そこのけそこのけ雀が通る」
〔さくら木札 お木様の誕生日:2017年5月〕
私の書道の雅号である「雀雲」の文字を、デザインして作って貰った木札です。
裏には家紋を、この仕様で色んな木札を作って頂きましたが、この子が一番育ってます!
これからもガシガシ愛情を込めて付けさせて頂きます♪
審査結果と講評
金属物と一緒にガシガシ育てられ、角の丸まりが何とも言えません。
見逃せないのが色味の変化です。この成長を見ますと恐らく常にお木様を持たれているのだろうと想像できます。
金属よりも温かいのだろうと。まだまだ、この先の成長も気になります。
・・・もう少しストーリーが有ったらなぁ~
と、一歩届かずの入賞ということで!
「紅木の一丁若衆」を謹呈いたします。
お願いしたい、訳あり素材
☆すずめ☆さんにお願いしたい素材は「ペルナンブコ」の辺材付きです。
バイオリンの弓として最高級素材!
素直な木質でありながら、堅さは黒檀やスネークウッドを上回るかもしれないほど堅い!
どうぞ、ガシガシ使って訳ありをお試しいただければ幸いでございます。
横山貴大さん の 作品「宝物」
〔さくら木札 お木様の誕生日:令和6年(2024)8月頃〕
長男の誕生記念に迎え入れました!
愛する子ども達の成長が楽しみです!
審査結果と講評
誕生札での投稿をありがとうございます。
画像だけで思いは充分に伝わっております。
フダヤドットコムも20年を超え、先日、「息子が成人になりまして初節句の時に作ったものと同じ木札を作りたくて」とご来店くださった時には、何とも感慨深い思いになりました。
あと19年(汗)、お子様が成人になられます時を目標に精進を続けたいと新たに誓う作品となりました。
お願いしたい、訳あり素材
横山様には、ハワイアンコアの極上のカーリー杢をお試しいただきたく存じます。
特に割れや傷がある訳ではありません。
では、どこが訳ありかと申しますと!
極小の点々、節?がございまして、流れ星のように点、点、点、と。
この位?と思われる方も多くいらっしゃいますが、全くない素材と見比べますと、どうしても気になってしまう。。。
ちょっと個性が強いお木様となりましょうか。横の縞模様=カーリー杢はとても綺麗に出ておりますので、充分お楽しみいただけると思います。
イケーGさん の 作品「イケーG ボウリングのお供に!」
〔パロサント木札 お木様の誕生日:令和3年(2021)3月頃〕
2020年頃にイケーGオリジナルマークを特注で、裏ににはイケーGの好きな言葉を入れたダルマで作成!ボウリングの際に使用しています!
審査結果と講評
ご自身のオリジナルロゴを胸に、いつもナイスボール!でしょうか。
画像からも、大切にしてくださっていることが良く分かります。
コンテストとしては、もう少し木の質感が分かる画像を入れていただくと良かったかもしれません。
どうぞ、これからもナイスボール!でナイスカウントを!!!
お願いしたい、訳あり素材
イケーGさんには、本黄楊杢の入り節、訳アリさんをお願いしたいと思っております。
片側には小さい節目がチョン、もう一方にはドーンと出てしまっていますが、割れ裂けがでている訳ではございません。
自分でも試してみたい素材ばかりですが、手元はいつも満タンでして、ご協力をお願いできればと存じます。
鳳扇瑜稀箭さん の 作品「1st木札」
〔干支みくじ札さくら お木様の誕生日:2017年1月頃〕
フダヤドットコムさんで初めて購入したのが酉年の干支札です。
若冲酉のシルエットを母(若冲ファン)が気に入り鶴の一声で、母と私の2人分頼みました。
はじめての干支札で猪目「?」が当たり、自分の干支でもあるので紐を交換しつつ、ずっと携帯に付けています。
審査結果と講評
初めてのお木様はここからだったんですね!
今回は、1木に絞ってとお伝えしましたので、かなり迷われたのではないでしょうか。
そして「猪目(ハート)」はプチ当たり!
ここまで使って頂くと「若冲鶏」も喜んでいることと思います。
角の丸まりも、色の変化も、ならではの姿とお見受けいたします!
残念ながら今回は入賞とはなりませんでしたが、これからも木育てをお楽しみいただければ幸いです。
お願いしたい、訳あり素材
ハワイアンコアの白太との半々材をお試しいただきたいです。
特に割れ裂けがある素材ではなく、白太が出ているだけでございます。
ハワイアンコアの白太部分は、私も試しておらず、変化だけでなく耐久性なども確かめたく、ご協力をお願いするしだいでございます。
誠さん の 作品「初お木様」
〔青黒檀木札 お木様の誕生日:平成29年(2017)5月19日〕
8年前に誕生した青黒檀大トロ 中札です。
初めて製作して頂き、大切に毎日持っています。一緒に生活していると、雨風、衝撃、洗濯にあい、大丈夫か、見ていますが今の所、順調に育っています。これからも、お守りとして、大切にしていきます。
審査結果と講評
初めてのお木様が青黒檀だったのですね!
大事に大事にお使いいただいている様が、角の丸まりから想像できます。
それにしても、黒の被写体は、撮影が本当に難しいと思います。
ピントが合いずらく光の当たり加減も重要なところチャレンジいただきありがとうございました!
どうぞ、これからも成長をお楽しみいただければ幸いです!!!
お願いしたい、訳あり素材
色々お持ちと思いますが、訳ありですがオリーブをお試しいただけないかと思っております。
縞模様の出ている部分が動きがあって人気なのですが、こうした部分は、どうしても木に圧力が掛かりやすいのか割れの部分が出ることが多いのです。
私の使用しているオリーブも同程度の割れが入っておりますが、今のところ問題なくお供をしてくれています。
割れの位置は少し違いますが、ぜひこちらでご協力をいたたくお願い申し上げます。
ショウグンさん の 作品「思いの籠もったお木様達」
〔スネークウッド木札 お木様の誕生日:平成25年(2013)11月〕
大好きな日本酒の名前を彫ってもらいました。
言葉の意味も自分に刺さる言葉だったので、
それから、自分頑張れ!の格言や好きな神社仏閣を彫っていただき、お木様は増え続けております。
而今のお木様は小銭入れに銀の鈴とと一緒に付けてます。
審査結果と講評
「而今」日本酒好きにはたまらない銘柄。
私も何度かいただいたことがあります。はい、とてもお気に入りのお酒です。
言葉の意味合いも「過去にも未来にも囚われず今を一生懸命」、なかなか囚われずにはいられませんが、今を精一杯過ごすことは頑張っております。
約12年=干支を一回り、かなり使い込んだ様が見て取れます。
それでも堅いスネークウッドが鈍い光沢を放っていることと思います。
ただ黒い木材の撮影の難しさに足元をすくわれた印象でしょうか。
黒檀を含め黒っぽい木の質感詳細までを伝える画像の撮影は、とても難儀するのですが、、、
大賞には一歩及ばずながら、、、入賞でございます!
「紅木の一丁若衆」を謹呈いたします。
お願いしたい、訳あり素材
ショウグンさんには、ハワイアンコアの辺材まじりをお願いしたく存じます。
特に割れや節が入っている訳ではなく、白太の辺材部分が入っているのと、1つ小さい節の様な黒点があるだけです。
どうぞ、こちらをお試しいただければ幸いでございます。
蒲生芳雲より御礼申し上げます
「木育て」木札への思い
この度は、熱きお木様(おこさま:木札)のお姿と共にご応募いただきましたこと改めて御礼を申し上げます。
使っていくとどうなるのか?
皆様が、とてもとても気になるところでありますし、お問合せやご来店の方からもよく質問をいただきます。
私1人では育て方も同じようになってしまい差異が出にくく、こうして皆様が育てて下さったお木様を拝見できますことは、木札を作るうえで何にも代え難い事案でございます。
そして、「木育て」という言葉は、私が商標を取りました造語でございます。
あなたと共に歩む分身であるかの如く、ご自身と共に木札も一緒に変化していく「木育て木札」。
私、芳雲の手掛けました木札の良さが本領を発揮しますのは、こうして長くお使いいただくほど差異が出てくるのだと年を重ねるごとに感じています。
どんな木札でも出来立て、誕生してすぐはソコソコ綺麗かと思います。
しかし、経年変化を重ねるうえで、予め表面を丁寧に下磨きをして彫刻をすることで、文字と彫刻面の凹凸がシャープに見えます。
さらに仕上げの磨きを施すことで、手にした瞬間の「木の温もり」を強く感じていただけるものと思っております。磨かずにザラっとしたのでは温もりもございません。
さらにさらに、この磨きがお使いいただいた時の油分の浸透を滑らかに全体的に平均的にし、味わい深くなっていくのでございます。
この磨きと仕上げが、とても重要なのだと、つくづく感じるのでございます。
これからも現状に満足することなく、もっとよく仕上げるために磨き方、彫り方、だけでなく素材の厳選など全てに於いて精進してまります。
どうぞ、これからもよろしくお願いします。
ちなみに芳雲が応募するとしたら・・・「僕の守り本尊 青黒檀の阿弥陀如来」
〔青黒檀木札 お木様の誕生日:平成26年(2014)12月〕
象嵌した阿弥陀如来様の銀細工も外れることなく角は少し丸まってきましたが、現在も元気なこの姿!外出時のお供は、この木が一番のお気に入りです!!
訳あり素材につきましてのお願い
彫刻内容などは、個別にご連絡をしましてご相談をさせていただければと思います。
モニターでございますので、誕生より下記の日程で様子をご連絡いただくこととなります。
・3か月後
・半年後
・1年後
・2年後
ご面倒でもございますので、無用の方はご連絡後にお申しつけください。
モニターをお引き受けくださる場合には、まずはお引き受けくださる旨、ご連絡を頂戴したく存じます。
その後のやり取りにて、彫刻内容や付属紐などお知らせください。
お知らせいただく画像につきましては、特に公開をお求めるものではございません。
私に、訳ありさん達の様子をお知らせいただければ問題ございません。
新しいロゴの取込以外は、可能な限り対応致します。付属紐につきましても、ご自由にお選びください。
そして、成長するお木様の様子を皆さんで共有してお見せくださるという方は、彫刻内容などにご配慮をいただき発信などしていただけますと幸いです。
ご応募くださいました皆様、第15回木育て自慢大賞記念大会を盛り上げていただきありがとうございました。
心より御礼を申し上げまして、記念大会を閉じさせていただきます。
常に全量投入!一生懸命!蒲生芳雲
蒲生芳雲の木札づくりへの思い!ぜひご覧ください
「どんな人が作っているのか気になりましたが、これを見て安心。それでもやっぱりお店に来ちゃいました~」と嬉しいお言葉も頂戴いたします。
ショートバージョンに編集していただきましたので、今まで見た方も、まだの方も、ぜひ一度ご覧いただければ幸いでございます。
各、Web店舗にはフルバージョンがございますので、よろしければ是非そちらも!
第15回木育て自慢大賞
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