青黒檀、黒檀まぐろ、縞黒檀の黒檀3種。
黒檀種の中で最高峰と言われて久しく一番人気の「青黒檀」、令和4年初の木取り製材をしました。
製材前の青黒檀の板材、遠目には綺麗に見えるんですけどね〜
手元で見ると・・・
クラック(細かい裂傷)、小さな節が無数にあるのでございます。
質感が良いからこそ木札や細工物に使われるのですが、小さくてもお値段が張るのは、木材乾燥時点でクラックが多く発生する扱いの難しい素材であるから。
木札の幅に木取りしましたが、横向きに置いている素材はクラックが多く使えない部分。
とりあえず、幅を揃えた段階でこれだけのロスが出ます。
一応、サイズ毎に本数を数えますと「三丁御頭=6本」「二丁纏=2本」「一丁若衆=長短5本」ですが、表面だけでなく側面にもクラックがあることを忘れてはなりません。
さて、これからあ表面の磨きに入りますが、二丁纏の2本と三丁御頭は6本の内表面の状態が良さそうな2本を選びました。
それぞれ、順調に木取りできれば三丁御頭=8×2本で16木、二丁纏=10×2本で20木。
次の画像は、右側2本は磨く前、左4本が下磨きが終わった状態。
削り粉を拭けば、もっと綺麗になりますが光沢が出てきました。
さて、これから木札のサイズに木取りするのですが、その前に欠かせない作業がクラックの確認です。
速乾性のあるアルコールを浸して乾く瞬間がクラックの見分けどころ。
こうした部分は避けて木取りしなければなりません。
端はクラックが出やすく目につきますが、側面の確認も
こうした部分を避けながら木取りしますと、ひとまず形になったのはこれだけ。
三丁御頭16木分の7
二丁纏20木分の14 ありますが、内1つは茶色い筋が強くアウトレット行き決定、、、
え?
横に棒状で残ってる?
はい、表面や側面に細かいクラックが見つかり、このサイズに木取りができず・・・
まぁ青黒檀としては普通のことで、質感は良いけど扱いに難のある素材ということです。
!長い木の上に木取りの済んだ2、3木あるけど!?
手にしているのは側面にクラックあり、「三丁」の穴位置の左に小さい点が、
この小さい点は節で製品としてはお出しできず、幅を二丁に切り直して使えれば使い、ダメなら更にダウンサイズして一丁でも取れたら、それはそれでラッキー!
棒状の残りも同様ですが、幅を切り揃え直した際には改めて断面の磨きを一からすることになり、また、ある程度磨いて綺麗にしてからでないと細かいクラックが分かりにくいので、更なるサイズダウンは2倍3倍4倍の手間と時間を要するのでございます。
資源量も少なく、また最小単位の木工製品を扱う業者として大切に扱う責務を担っている。
何より、この仕上がりを見てください!
塗装もなく磨いただけで、これだけ綺麗に仕上がるのですから!!!
青黒檀、この量からどれだけ木取りできるのか?
二丁纏20分の13、まあまあ。
三丁御頭、製材前の6本中一番状態の良さそうな材を選んで16分の7。
彫刻時や最終仕上げでクラックに気付くこともあるので、恐らく6個と予想。
サイズダウンして使えるかもしれないとはいえ、状態の良さそうな材から使って16分の7、6。
残りの棒材4本、、、木取りゼロにならないこと願います。
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