先週まで開催していた「運慶展」。
中でも一番目を惹いたのは!
毘沙門天立像ではなかったでしょうか。
四天王の中でも最も強い「多聞天」、四天王が揃っている中で「多聞天」とよばれ、独尊で信仰される場合は、毘沙門天といい、
梵名がヴァイーシュラヴァナ。
頭文字がヴァイ(ベイと表記も有)ということで、毘沙門天を表わす梵字がヴァイということになります。
毘沙門天というと上杉謙信公を思い浮かべますが、一番強く戦勝の神とされていたことから信仰も多かったのだと想像できます。
運慶展でも、四天王の中で一番多く展示されていたのは毘沙門天でした。
さらに、仏教界では、仏法を守る護法神、福を授けてくれる財富神とされ、元来が戦勝の神であり、これだけ強さを誇った神様でありますから信仰も多いことが容易に頷ける訳であります。
そこで、当方の象嵌木札のラインナップにも、生まれ年のも守本尊以外の毘沙門天を誕生させた訳でございます。
それでは、毘沙門天ヴァイーシュラヴァナについて、もう少し。。
右手には鉾(宝棒)、左手には宝塔を捧げもっております。
象嵌する銀細工を大きさを比較するために、シャープペンの芯(0.5ミリ)で指し示してみます。
そして、足元では邪鬼を踏んでおります。
岩座か邪鬼の上に居られるのが常とされており、邪鬼の下にさらに岩座が表現されている事もありますので、岩をイメージした背景画を加えました。
さらに背面は「毘沙門亀甲」。
甲冑の柄にもよく使われますが、背景にアクセントとして散りばめました。
運慶が活躍した平安時代末期~鎌倉時代には、当然プレスの機械などはありませんでしたので、ここまで小さい細工物は、想像にないものだったかもしれませんが、実際に極小の細工物を手掛けたら、どんな作品になったのでしょうか?
そんな事を考えると、益々わくわくしてくる訳ですが、
今、現在では機械なども発達しておりますので、手作業では難しいと思われる微細な表現を試みる訳でございます。
温故知新。
今だからこそできる新しい挑戦の中に古きを顧みる事を忘れずに、これからも、ものづくりに邁進いたします。
どうでしょう?
普段着にもいいですが、、、
スーツにも、いかがでしょうか?
銀細工の嵌め込みにも、凄く手間がかかるのでお値段は張りますが、
とっておきの1つとして、⇒仏像シリーズ毘沙門天
いかがでしょうか。
□木札周辺の豆知識2
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