暑い、熱い、夏、製材は半外での作業、
今日は、黒木の中で一番人気、黒檀の最高峰!青黒檀の製材・・・
いきなりクイズ!
幅2センチ、縦6センチの特大札が6木×5本分、30木分の青黒檀ですが、いったい何木が製品になるでしょう?
割れ裂けが多い青黒檀・・・
製材の前から!この程度は御愛嬌。とても、扱いにくい素材ですが、仕上がるとご覧のとおり!
30木分の質量から、何木分、木取りできるでしょうか?
3分の1?
それとも半分???
それでは、製材の工程を一つずつ。
まずは、粗いヤスリ1回目
番手を徐々に下して磨き上げて行きます。
黒檀など、当方で扱う堅い木はカンナは入りにくく、刃が入ったとしても堅すぎて、直ぐにカンナの刃がボロボロになってしまいます。
当方で使っているのは堅木ばかりですので、遠回りのようでも、地道にヤスリで下すのが一番で、粗い目から4回程下し、
軽く表面を拭いてあげますと、表面は光るほどになっております。
しかし、この暑さで5本分もやりますと、こんな汗~~~、あぢぃ~
これで、表面と側面の彫刻前の下磨きは終わりです。
次に、木札の長さへの切断に移りますが!アルコールで表面の削りカスを落としつつ、
こうして「割れ裂けや小さい傷、節目のチェック」します。
乾く時に小さな割れ裂けが浮かび上がってきます。表面だけでなく、側面も忘れずに!
こうして大きな裂け目なら分かりますが、次のような小さい裂け目を見つけるには、アルコールで表面を拭くと乾きも早く裂け目が良く分かります。
ですから、表面のこうした小さな節目の部分も目立って目につきます。
見えますか?指先の小さい節のようなポチ=省かなくてはいけない部分。
また、表面を拭く事で黒さの色味も確認できます。表面の茶色が目立つ部分はアウトレット行きか・・・
水だと乾きが遅く木に浸透し過ぎ、傷の確認が遅くなるばかりでなく、表面の仕上がりにも影響が出る恐れがでてきます。
注意しながら木取りをして、30木中23木分の木札の長さと、少し長めと小さい端材になりました。
側面への茶色の部分は、少々ご勘弁を頂いておりますが、面の広い部分の茶色が濃い・・・
しかし!空気に触れて暫くすると、この茶色い部分も黒色に落ち着いてきます。
一晩、置いただけで、
茶色い部分が落ち着いて黒色に変化しているのがお分かり頂けると思います。
それでもダメな時はアウトレット行きとなります。
チーン TOT
次に端っこにキズありだけど長めのものは、
下のサイズの幅に切断、幅を調整して、
断面を磨いてまいります。
これも、地道にヤスリを下して
1、2、3
と順に番手を下していく訳でございます。
そして、またまた割れ裂けに注意しながら・・・
下のサイズ「大札」が4木、「中札」が1木、取れました。
少ない時は、質量の3分の1にも満たない木数しか木取り出来ない事もありますが、今回は秀逸な素材!
えっ?
断面はどうなった?
おーーーっ、これまた荒れまくり~
まずは、細かい目の鋸にて
下の左側4木が鋸がけ前、右側が細目鋸処理後、
光った!
けど、これは細かい鋸目の跡ですので、
断面も同じように地道に磨くしかなく、、、
左から順に2木づつ、
切断1荒鋸、2細目鋸、3粗目ヤスリ、4中目ヤスリ、5細目ヤスリ、
左から2番目の細目鋸が一番光ってる!???
ヤスリで下しただけで、最後の磨きまでしてませんから。。。
黒の奥深い光沢は、鋸だけの処理では表現されません。
となり同士で並べ替えて見ましょう。
細目鋸も一見綺麗ですが、最後まで仕上げたものと比較すると、鋸目の跡が黒檀の良さを引き出しきっていないことが分かります。
表面と断面の処理が終わりました。
ん?
まだ忘れてる???
4角と断面の角、面取りが終わってない・・・
四方八方、全て角をお当っておかないと、角が立って引っかかりやすく、また尖り過ぎは危ないですから。
ひとまず、木取りは終わりました。
30木中、23木が形になり内4木がアウトレット候補、下のサイズが5木、
彫刻時に気付く傷も良くありますので、油断はできませんが、今回は、15、6木は商品としてお出しできそうです。
ひとまず成績優秀という事で、
青黒檀の彫刻前の下磨き、最後までお付き合い頂きありがとうございました。
彫刻後の本仕上げ磨き後は⇒マニア店/青黒檀
△素材 について深~ぃぃ
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