浅草鳥越
名入れ 彫刻木札専門店
代表職人芳雲の木育て日記

ブログサイト

2011年5月28日(土)

国名がついた珍しい木材 ペルナンブコ

カテゴリー

  木の名前にも色々あります。

さくら、黄楊(つげ)、黒檀・・・

ブラジルウッド

こんな名前の木材があるのをご存知ですか?

恐らく国の名前がついた木は
世界でブラジルウッドだけ。

さすがアマゾンを国土の大半にもつブラジル!

ペルナンブコ(pernambuco)とも呼ばれますが
一般的にはブラジルウッドの名で呼ばれています。

どんな色をしているかというと

-ペルナンブコ

  鮮やかなパッショ~ン!オレンジ!

オレンジ色の憎いやつ!
(年代ばれちゃう?汗?)

みがき上げることで
最初から独特の明るい光沢を放ちます。

手触りもザラザラ感はなくツルツルで良好。
使い込んでいくと赤橙色というか赤褐色化していきます。

明るいオレンジの珍しい色というのも特徴ですが
このブラジルウッドはとにかく硬くて強い!

どれだけ丈夫か試してみました!

木札よりかなり薄い材で

ぺルナンブコの強靱さ

  んぎゅ~(汗)  結構、ちからを入れて~
指先がこんなになるくらい力をいれても!!!
この程度しか曲がりません・・・(涙)

 現在では、バイオリンの弓として最高の素材とされています。

  硬く、強い木材ということはわかるのですが
なぜ弓にされたのかは不明であると文献には記載がありますが
その強じんさと、みがき上げた光沢の素晴らしさとを持ち合わせているからだと
私は信じて疑いません。

しかし、このブラジルウッド、
ある規制にかかった素材であるのです。

ブラジリアンローズウッド(ハカランダ)と同じく
「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約」
『ワシントン条約』
監視レベルはハカランダより一つ低いのですが
附属書2に記載されております。

この附属書2に記載されている素材としては
マホガニーなどが挙げられます。

監視レベルに違いはありますが
地球上で絶滅の恐れがある素材というのはかわりのない事実。
輸出入が制限されている非常に貴重な素材です。

???

「絶滅の危機だというのに何で使うんだ!」

ごもっともな話でありますがご安心ください。
規制がかかる以前に輸入され備蓄されているものであります。

「象牙」や「ワニ皮」「くじゃくの羽」も
ワシントン条約の対象になっておりますが、
現存するものは国内で流通しているのと同じことです。

でも、

なぜそんな面倒な素材を使うの?

絶滅の危機にさらされているということは
良質の素材であるがために乱獲などにあった

ということにも置きかえられるということです。

面倒さを持ってしてもあまるほどの特徴的な素材!
であるのはもちろんですが・・・

重要なのは!

  そういった環境にあることをしっかりと説明することで

絶滅しそうな自然があるということを

少しでも身近に感じ知っていただけたればと思うからです。

したがいまして日本に現存する備蓄がなくなると
この素材は、終了ということになりますが
ただ今、良質のものを厳選し集め発売準備中でございます。

またその他の素材でも実際に規制はかかっていなくても
産出国が輸出を制限して新しい材を手に入れることが
難しくなっている素材もあります。

代表的なものが 「黒檀類」

昨今、輸入はほとんどない状況です。

えーーー!
黒檀類って!コクタンでしょ!?

そうなんです!
大トロ、中トロ、赤身として呼んでいる
青黒檀、黒檀まぐろ、縞黒檀。

具体的にどういうことかというと
10年前というレベルではなく
ほんの3、4年前と比べても良質のものや
体裁の良いものがかなり少なくなっているということです。

その中でも、素晴らしい素材をさらに輝かせるためには
厳選したものが良いのは言うまでもありません。


   ヘルナンブーコのネームタグ

ブログ一覧に戻る

△素材 について深~ぃぃ

の記事

△素材 について深~ぃぃ の記事一覧