久しぶりに出会った珍変種な「黒檀まぐろ」
個体差の大きい自然素材を相手にした仕事ですから、これまで欠かさず自分の目で見たものだけを仕入れております。
最近では定番の本黄楊(御蔵島産)やさくら材も、思うような材に当たらず空振りすることも当たり前になりつつあります。
それでも直接、足を運ぶことによって思わぬことに出会うことがあります。
まるで山水画のような表情
見た瞬間に即キープ!ラッキー―――ぃ
ん、黒柿に似たようではありますが、ちょっと違う様子、、、
黒い部分は明らかに「黒檀」のような感じであるけれど、こんな模様のある黒檀なんてあるのか・・・
見た瞬間に「なんだこれ?」
なんだ?この木?
が、初めての印象。
足繁く通うから、こうした出会い。うふふ。手元で見たら「黒檀まぐろ?」に近い素材だと言うことは想像できましたが、果たしてこの模様は何?
カメルーンエボニー
「黒檀まぐろ」の産地は主に東南アジアとアフリカ。
アフリカ産の中でもガボンエボニーは、黒い部分の質が良いことで知られたことから制限がかかってしまいました。
そのガボン共和国のお隣がカメルーンで、地続きで気候も似ておりますから、同様の黒檀があっても何ら不思議はありません。
しかし、それも少し前の話で現在では黒檀類の全てがワシントン条約に記載されており国家間の往来に制限がかかっております。
黒檀類の国家間の移動について
しかし、安心してください。
制限が掛かっているのは加工する前の木材や板材で最終加工品の状態であれば、移動に制限はありません。
しかし、これからの輸入には制限がかかりますので、こうした珍しい素材に出会う機会も一期一会ということになりますね。
どうしてこの模様が出るのか?
業者様にお聞きしましても不明だそうで、どうしてこの様な模様が出るのかは自然の不思議だそう。
極レア素材として提供してございます「ツートン木札」
こちらは芯材と辺材の違い、すなわち木の中心部分と外側の皮に近い部分の違いで、
通常はこうして分かれるのですが、稀に出る珍変種とも言うべき素材が、今回のカメルーンエボニーなのでございます。
木取り次第で木札1つ1つの表情が変わりますので、いつもの5倍の時間をかけて木取りしました。
どんな質感?
樹種の種別は「黒檀まぐろ」ですので、非常に堅く思い素材です。
似たような黒柿がございますが比重は比べ物にならない位どっしりとした重量感。
そして黒い部分は「黒檀まぐろ」そのもの乾いた堅さを持っている素材です。
二度と巡り会わないと考え個体ごとに命名しました
せっかくの珍品良質柄の「黒檀まぐろ」ですので、それぞれの模様に合わせ山水画の如く命名いたしました。
「仁」の文字に見えませんか?
「閃」
「汀」
「澪」
「黎」
「仙」
「洞」
「八」
「禅」
「渓」
「岳」
「塊」
「峡」
極レア素材につき単品管理個体として背面、側面、断面の画像も全てご覧いただけます。
ただでさえ稀に出る珍品であり、木札のサイズに木取りして、これだけ趣のある柄の大きさ線やまだら模様の入り具合は、恐らく2度とないかと思います。
こうしたレア素材などは、fudaya.comマニア店でご案内をしております。
鳥越店舗では、手に取ってご覧いただけます。ただ大事に仕舞ってございますので、ご来店の際は「黒檀山水木札」と、お声かけください。
ネットで模様をご覧になる方はこちらより、一期一会な出会いをお待ちしております。
△素材 について深~ぃぃ
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