今年はチラ見えの「黒」がきていると8月の記事にしました。
確かに、今年は圧倒的に黒の大きいサイズ「まぐろ:四丁だるま」「青黒檀:三丁御頭」につられ縞黒檀も良く出た年でした。
そんな中、例年の割合にしては、良く出たなぁ~と感じるのがピンク色の木、ピンクアイボリーです。
この見本達も、何となく女性を意識した名入れですが、ピンクの色が女性的に見られる時代は、もう終わりかと思います。
大き目のサイズが男性の首掛けネックレスに良く出るようになったのです。
店舗来店でお求めになった方々が口々におっしゃられたのが!
『何これ!ちょー目立つ!あまり見たこと無いしぃ!値段も張るけど即決します!』
いつもの如く前置きが長くなりましたが、ピンクアイボリーの芳雲厳選の木取りについて記してまいります。
いい素材があれば沢山仕入れをしたいものですが、今回、お眼鏡にかなったのは、この1本。
そうなんです、木材全てが発色の良いピンク色かというとそうではありません。
発色の良い部分とそうでない部分が分かれ、入り混じっている感じでしょうか。
どこを使ってもピンクアイボリーには変わりありませんが、できれば板材の左側部分の色味が良いと思うのは当然のことと思います。
向きを変えて今一度、木札を置いてどの位の大きさか確認をしてみます。
発色の良い部分は、木札の横幅1木半~2木位でしょうか。
右側はピンクと云うよりも肌色と云うか、薄茶いろと云うか。
逆に木の外側は黒い樹皮、直線的ではないので際までは使えそうになく一定のロスも覚悟しなければなりません。
また、ピンク色の発色の良い部分には、節や入り皮の黒い箇所が表出していることが多々あります。
こうした部分は避けて木取りをしますし、当然ながら発色の良くない部分は切り分けて、
切り取った左側の発色の悪い2枚は、残念ながら・・・
半と市場ぶりで出会ったこの発色の良いこの1本、板材2枚分の厚みがあった訳ですが、、、
実は!この1本も!!!
同じような大きさのピンクアイボリー20本位の中から選んだ1本であり、発色の良い部分はこれだけしかない!ということなのです。
このように木取りで厳選するのはもちろんですが、その前にも厳選している!?のです!
画像にある木札に成形したサイズは「三丁御頭」ですが、全部使っても20は木取り出来ませんね。
他のサイズと併せて20~30木、取れれば良い方でしょう。節も荒れもありますし。。。
近年では、ピンクアイボリーに限らず、定番の本黄楊や桜材もフダヤドットコムの作りに合った素材が見つからず、足繁く材木屋さんに通う訳ですが!
そうすると、こうしたご褒美!!!
また、20~30本の中から見つけた1本、板材2枚分とれました。
とはいいましても、同じように発色の悪い使えない部分もありますし、
微妙な節や割れから黄色く変色している部分があったりで、
半年通って、この程度の量しか巡り合わないため、通常のサイズ展開は「一丁若衆~三丁御頭」に限定しており、さらに大きく厚みのある「四丁だるま」「五丁みりょう」は、さらに確保でき厚みを保つ良材がある時だけに限られるのでございます。(.comマニア店では小、中サイズも有)
気付けマニア店で展開のピンクの四丁だるま札も残り僅か。
さて、次に、厚みを保った良材に出会えるのは、いつになるのでしょうか。
△素材 について深~ぃぃ
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