少し前・・・
たまたまテレビを回したら、チコちゃんに叱られちゃいそうな質問にドキっ!
「森と林の違いって!?」
森と林の違いって!?
森と林・・・違い・・・、
森さん、林さん、両方いらっしゃるし!てことでなく、
芳雲本人は森と林の違いを説明できたのか?
自信はなかったのですが、「こういうことじゃないかなぁ~」って口にしたことが正解でしたので、
「ぼーっと生きてんじゃねーよ!」と、言われずにホっと息をつき、
それでは早速問題!
これらの画像は森か?林か?
第1問
よく見かける風景と言えば見かける風景ですが、森か?林か?
第2問
1問目より、木の生い茂る量や濃さが増しているように感じられますが、森か?林か?
第3問
1、2問目に比べると山全体が写っておりますが、さてどっち?
第4問
山というより丘という感じでしょうか、さて森か?林か?
第5問
今度は、少しアップの画像です、さて森か?林か?
ここまでの5問、どうでしょう?
森か?林か?判別はつきましたか?ちょっと難しすぎ?
ヒント
なにもヒントがないなんて!難しいよ~って声も聞こえてきそうなのでヒント画像を1枚。
ほうほう。なるほど!
大ヒントですね~~~。それでは、次の画像はどっち?
第6問
ちょっと意地悪い設問かもしれませんが、道があります。さて、森か?林か?
の前にどこ?となりますよね。
第7問
はい、6、7問目は明治神宮でございます。
さて、人の手が入っていることは明らかですが、森か?林か?
続いてまいりましょう!
場所を変えまして、こちらも人の手が入っているといえばいますが・・・
第8問
趣のある石畳、こちらは大分県宇佐市にある全国八幡神社の総本山「宇佐神宮」の参道です。
さて、ここは森か?林か?
お次も似たような場所ですが?
第9問
ここは、どこでしょう?
って、違う方向になってますね。
お分かりの方も多いと思いますが、お伊勢さんの参道でございます。がさて、森か?林か?
現在の日本の森林の状況
あと3問となりましたが、その前に現在の日本の森林はどういう状況なのか、私なりの考察をかいつまんで纏めてみたいと思います。
日本の森林面積は、約50年間横ばいです。
しかし、森林の蓄積量は約2.8倍にもなっており、使うべく森林資源が充実している状況です。
第二次世界大戦と高度成長期には資材不足のため森林伐採が進みました。
その後に自然破壊として問題視されましたが50年以上も前のお話で、世界的に見ても国土に対する森林面積の割合は多く、資源的に充実しているにも関わらず伐採率が非常に低く推移しております。
それは、外国産の安い木材に市場を奪われ、木材の行き場がなくなり森林に手が入らず山が荒れ、山崩れや自然災害を引き起こすという悪循環になっているのでございます。
一方、フダヤドットコムのラインナップにある本黄楊は御蔵島産で、産業として維持管理されている森林でもあり、一概に木材伐採が自然破壊に繋がるという訳ではなく、守るべき森林と管理や手入れをしなければいけない森林があるということです。
次からの問題は、そうした自然環境を考える設問になりそうですが、
残り3問です!
第10問
手前に人工的な石垣が見えますが、さて森か?林か?
第11問
綺麗に揃って見えるこちら。
もう、お分かりでしょうか。先程のヒントの看板が設置してあった場所ですが、森か?林か?
いよいよ最終問題
第12問
一見、揃った森林に見えますが足元を見ると荒れているように見受けられます。
手を入れて伐採したような跡ではなく、朽ち倒れているようですが、さて森か?林か?
12問、森か?林か?
いずれかに分けられたでしょうか。
森と林の違いとは? それぞれの語源
『森』の語源は「盛り」からきているとされております。
盛り上がった土地に木が覆い茂る山のような意味とされています。
したがって自然に生い茂っているのが『森』であり、『森』自体は手入れがなくても1つの生態系を維持しているといえます。
一方、『林』の語源は「生やす」からきたとされています。
木を植えて生やす。人工的に植えられたのが『林』、すなわち「人工林」のことを指します。
問題1~12の回答
自然に生い茂っているのが『森』。
人工的に植えられた『林』は、木が揃っているといえるでしょう。
それぞれ分けてみましょう。
森の画像
自然に生い茂っている、すなわち不揃いの木が『森』
「8宇佐神宮」「9伊勢神宮」は、神宮の杜とも云われるように元々の森を切り開いて創建され、その後も森自体に人の手は入らず1つの生態系を維持しているので、人の手が入っているように見えますが、木の集合体としては「森」ということになります。
したがって、森の画像は3・5・8・9・10。
林の画像
木材生産や風砂除けのために、人工的に植えられた「林」
森林は、伐採後も適切に管理することで、持続可能な資源となります。
伐採して製品として使うことで、世の中に炭素Cを固定することになります。
木は若く成長する時期により多くの二酸化炭素CO2を吸収し、幹や枝として炭素Cを固定し多くの酸素Oを排出します。それには人の手入れが必要不可欠であり、継続されることで持続可能な資源となるのでございます。
一方で、残念ながら増えてしまっているのは、本来手の入るべく森林に手が入らない人工林で、
50年前の6倍もの人工林蓄積量となり、伐採が進んでいないことが人工林の過密を生み荒れることで、地盤に問題が生じはじめているのです。
だからといって、木を何でも使えば良いということでもありません。守るべき森林と使うべく森林があるということで、それは別の機会に記したいと思います。
脱線しましたが、林の画像は1・2・4・11・12。
あれ、6と7は?
例外的な林?杜?森?
明治神宮=『神宮の杜』は人工的に植えられたから『森』ではなく『林』?
手が入らず自然の状態で1つの生態系を維持しているのが『森』。
明治神宮は、創建1920年(大正9年)に作られたものの150年後の木々を予想して植えられ、150年までは人の手を入れないとされており、生やしているのではないので概念的には『森』ですので『例外的な森』というのが正しいのかもしれません。
これからに向けて弊社のできること
昨今、サスティナブルと叫ばれ始め、もちろん大切なことでありますが「森林伐採=自然破壊=悪」といった事は無く、自然を優しく循環させる取り組みも始まっております。
本当に微力ではございますが弊社でできることとして、10年以上前から一部資材を環境認定のあるものを使用したり森林の保護団体や緑の募金を通して協力をしてまいりました。
しかし、地球規模での森林破壊は進んでおり、ほとんどは人口増加による新興国での宅地や農地醸成によるもので、稀に一部の趣向的な業種業界による乱獲もありますが、こうした変化や情報に耳を傾け、伝えるべくことを伝えていく。
自然からの賜りもので仕事をする私共に責務があるのだと、これからも忘れず肝に銘じてまります。
あっ、森か?林か?
ちょっと意識して山林を眺めると、新たな発見があるのかも!
違い、分かりましたよね!?
▲木 の こと
の記事