「今、何やってたの?穴を開ける時のルーティンワーク!?」
先日、お友達が工房見学にきた時の一言なんですが、
おっと!こんにちはフダヤドットコムの蒲生芳雲です。
以前から公開している「制作工程全部見せます」では紹介していなかったのですが・・・
「へぇ~なるほどねぇ!」とお友達に感心されましたので、その時の事を記してみます。
これから、紐を通す穴を開けるのですが!さて!?
実は上の画像は4つの木札ではなく、1つの木札なんです!!!
上下左右の各方向に向きを変えると「平面の4つの見え方」があるのでございます。
肝心なのは、どの向きに穴を開けると下げた時に一番栄えるのか!?
1番の向きが、一番しっくりくるのか?
裏返して2番の向きが良いのか?
さらに、今度は上下逆にして3番の向きが良いのか?
またまた、ひっくり返して4番の向きが良いのか?
本黄楊(つげ)の素材ですが、僕ならば2番の向きで穴をあけます。
『見た目が一番すっきり見える』からです。
次は、さくらの木札ですが、どういう事を注意しながら見分けて穴を開けているのかをご説明いたします。
年輪や木目の流れを見つつ、どの向きが落ち着きがいいのか?
パっ!と見た第一印象を大切にするのですが!・・・
左下から右上へ流れる木目の方が「右肩上がり」の験担ぎにも繋がり、日本人のものの見方の癖であるのか、全般的に落ち着いてみえるのでございます!
しかし、どの面がしっくりくるのか?それとも、逆にした方が落ち着いてみるのか?
また、木札の下になる辺=画像3の薬指の向きと並行になる下側が、縦の辺と垂直に見える面を見つけながら、
などなど・・・どの面にするのが一番この木札の見栄えがよいのかを考えると、2番の向きで紐の穴を開けるのでございます。
さて、次は可成りの応用編・・・えっ?!!!
これも向きがあるの?</
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一見木目のなさそうな黒檀類も上下左右の見た目の向き不向きはあるのでございます!
この4つの向きならば!
1番でしょ!!!
となり、ようやく穴あけ~
製作工程でも書きましたが、穴を開けると穴の回りにバリがでるので、
穴の角を落とす作業「面取り」を怠らずに、
穴を開けるだけでなく、丁寧にフチを処理して穴あけ完了となります!
こうして「文字彫刻をする手前までの準備」が整うのでございます。
が!
彫刻内容によって、どちらの方が彫刻内容にとって良いのか?確認してから!
文字を彫る面を決めて、お客様の想い作品に仕立てるべく彫刻をするのです。
木札の向き、木目の向きの違いなど伝わったでしょうか?
木育て自慢大賞13発表の合間にしては、大作になってしまいました。
***木札職人芳雲の木札作り***
(全工程公開~リンクしました)
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・「子持ち枠」枠取りの調整
・文字の配置、バランス調整
(隅から隅まで縁起よいことがあるように)
***「神は細部に宿る」***
正直で真っすぐなものづくり
△素材 について深~ぃぃ
の記事