風神様と雷神様の象嵌木札。
金型彫刻一筋五十有余年3代目蒲生文男と4代目芳雲の合作。
お木様(おこさま:木札)に仕上げるのは私、芳雲の仕事。
二つ並べると、続いた絵になるように背景を創作しておりますが、
以前より、1つに風神様と雷神様を入れられないの?
と、お問い合わせをいただく事、たびたび・・・
上下に入っているだけでは、背景も何もありませんので味気ない作品になること必定。
昨夏(H25)までは、だるま札がありませんでしたので考えも及びませんでしたが!
だるま札で何とかならないか???
しかし、だるま札の横幅は30ミリ(3cm)・・・
ふぅ~むむむ。
現在のラインナップにある風神雷神の大札は横幅17ミリ(1.7cm)。、単純に足すと34ミリで4ミリオーバー。
たかが4ミリと侮ることなかれ!
1メートルの内の4ミリではなく、3.4センチの中の4ミリのデザインを削る訳ですから、なかなか1+1は2と言う訳には行きません。
国宝 俵屋宗達の「風神雷神図屏風」があるのは!
そう!京都祇園にある建仁寺。
こうして、いつでもレプリカが見られますが、ちょっと遠目でしかみられません。。
って、京都に毎回いく訳にもいかないし・・・
こうして図録なども、参考にいたします。
実物を近くで見られる機会なんて早々ないし~~
えっ、間近で見られる?
風神雷神図屏風を所蔵している建仁寺、その建仁寺を創建した栄西の展覧会が開催されているではありませんか!?
ちなみに創建した『栄西』は、これまで[えいさい]と読まれていましたが、当の建仁寺内では【ようさい】と呼んでいたそうです。
それは文献に《栄西:イヤウサイ》とフリガナがあったためで、この展覧会でも建仁寺風に『イヤウサイ=ようさい』と呼んでいるそうです。
話がそれましたが、
やはり、ガラス越しとはいえ間近で見るのは大違い!!!
だるま札に一つにまとめるには、どうしたらよいだろう。。
前で見たり・・・後ろに離れたり
右から左から・・・
そうか、こんな風に少し寄せてはどうだろう?
ここの雲をこう表現したらどうだろう?
実際にハメ込む素材は、本黄楊と黒檀2種。。<b
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みるとイメージも膨らみます。
左右揃って並んで展示してありますので、1つにするには!!!
っと、ずっと凝視しることができます。
薄目でみたりもします。試作デザインが、ようやく完成しました。あとは実際に作ってみるだけ。。
「国宝:風神雷神図屏風」が見られる『栄西と建仁寺展』は平成26年5月18日まで、東京国立博物館でしております。
フダヤドットコムからは、台東区循環バス東西めぐりん100円で博物館の前に約10分で横付けです(笑)
風神雷神!もう少しで一つになります。
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