浅草鳥越
名入れ 彫刻木札専門店
代表職人芳雲の木育て日記

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2013年11月8日(金)

言葉はいらない?お木様の物語。

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このお木様(おこさま:木札)が誕生したのは・・・今から約10年くらい前。

まだ、私が木札を作り始めて間もない頃、地元の友人たちにご挨拶でお配りした木札です。

お友達から借りたお木様(おこさま:木札)

 このお木様の主である友人が、先日、お店へ新しいお木様のご依頼にいらしてくれました。ここまで使い込んで穴の部分が破損してしまったのです。

その時に見せていただいたのが 「この木(こ)」 なんです。

******
友 「ガモちゃんに頂いてから
本当にずっと、大事に使っていたの!20年前だっけ?」

蒲 「・・・20年前は、僕は金型彫刻屋さんだよ~」

友 「うそーーー!」

蒲 「この歳になると、10年も20年も一緒かぁ(笑)」

友 「えーーーっ!ほんとにほんとぉぉおお?」

蒲 「それにしても、見ればわかるよ!
こんなに大切に使ってくれたんだね!
まじで、涙がでるくらい嬉しい!
なかなか、ここまで使い込む人も少ないかもよ、
まぁ、いないことも無いんだけどね、コンテストなんかで・・・」

友 「ずっと、ずっと御守のような気がして
今まで、どんな時も一緒にいたから
なんか捨てられなくて・・・
今でもお財布に入れて大事、大事にしてるんだよ~」

蒲 「マジで嬉しいなぁ~~~」

友 「だから、新しいのも同じデザインでお願いね!
でも、素材は色んなのが出てるみたいだから違うのにするね!」

******

こんな会話をしてご依頼をいただいたのが先々月。

約10年間も一緒に過ごしたお木様を握りしめるその姿は、

僕の心にも強く焼きつき、残りました。

そのお木様を愛おしそうに握りしめる姿・・

「どんな想い出?」なんて野暮なことは聴けません。

言葉がいらないとは、まさにこんな瞬間なのかなぁ。。

それにしても10年かぁ・・・店舗もだいぶお店らしくなりました。

蒲生芳雲13/11/08

 木札コンテスト、木育て自慢大賞が始まりましたが、ご応募を頂くたびに皆様の熱い想いが伝わってきて、半泣きになることもしばしば。。

皆さんにこうして大事に使っていただくのだから、
もっともっと良く作れるよう研究を怠らず、尚一層優しく丁寧に仕上げて活きたいと思う瞬間でもあります。

木育て自慢大賞は
あなたが育てたお木様(おこさま:木札)のコンテスト
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