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象嵌木札ができるまで
⑤ 切り回し
打ち抜き型だけで細かい部分まで全て抜けるのかという点を獅子の銀細工で説明していきます。
一番左が抜型1回で抜いた銀細工です。右の物と比べると抜きが甘いのがよく分かります。
アゴの下、手足の間、背中、タテガミの毛並みなどは、抜型、銀細工共に負担がないようにこの程度までしか打ち抜けません。この入り組んだ形、全てに打ち抜き型自体を作るのも、ズレないように位置を合わせて打ち抜くもの現実的ではありません。
このようなあまりにも細かい部分は糸のこぎりで「切り回し」をします。
外周の切れ込んだ部分や、内側の小さく透かして抜ける部分は糸のこぎりを通して切りまわしています。
風神雷神様の間も細かいですが、千手観音菩薩様の手の入り組んだところなどは、さらに細かく手間を掛けて作業しています。こうやって木札に嵌め込む前の銀細工が作られています。
※ 画像クリックで詳細がご覧いただけます。
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